活字・漫画・雑誌・教則本の電子書籍にそれぞれ合う読書端末はこれだ

活字はKindle、その他はiPadがいいです。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
この間Kindle Paperwhiteを購入したわたくしですが、使ってみて決して万能ではないことに気づいたので、結局iPad ProとかiPhoneで本を読むこともあるのでした。
(参考記事: Kindle端末を購入するときに検討した7つのこととその答え)
具体的に言うとiPadに向いているパターンとKindleに向いているパターンがあるのです。というわけで、本記事では、その「向いているパターン」から、これを読むならこうすると良い、みたいなとりとめのない話をしようと思います。
目次
活字はKindleが向いている
活字、要するに新書や文庫本をふつーに読む時はKindle端末が一番いいです。
端末が軽い
まずiPad、iPhoneと比べた圧倒的なアドバンテージは端末の軽さです。
iPhoneはわたしは6s Plusなので192gあるのですが、こいつ重心が上にあるので体感妙に重く感じるんですよね。あと手帳型ケースをつけているのもあります。
そしてiPad Proに関しては言わずもがな活字を読み込むにはデカすぎます。持てないので膝の上に置くのですが、こうすると首が疲れますし、寝転がって読んでも姿勢が悪くなります。
対してKindle PaperWhiteは213g、カバーも薄手軽量なのと重心が手前側にあるようで持っていて非常に軽いです。重量自体はiPhoneより上ですが、「iPhone 6s Plusより筐体が二回り以上大きいけど軽い」ので体感上の重量が少ないのが大きいのかと思います。
手に持って文字に集中するということができるので、Apple端末より読書体験に没頭できるように思えました。
目が疲れない
iPhone、iPadはバックライトが目に刺さるので疲れるんですよね。わたしは懐疑的ですがブルーライトとやらもありますし。
更に、
- 漫画や雑誌と異なり字を追いかける=眼球の運動が多い
- 小さい文字を追いかけけなければならない活字の読書
というのが相まってバックライト式の端末は文字を読み込むには結構ツラかったです。慣れてしまえばなんとかなるかと思ってずっと使っていたんですが慢性化してきたのでそろそろやめておきました。
それに対し、Kindle PaperWhiteはフロントライト機構により目が疲れません。
明るさは調節可能なのですが、半分より少し下くらいに設定すると見た目紙の本みたいな質感で、非常に快適に読むことができます。
綺麗
電子ペーパー、解像度300dpiはいかほど?という話なんですが、ご覧の通り非常に綺麗です。
フロントライトの自然さもあって、それこそ文庫本の読書とあんまり変わりません。この「綺麗さ」については漫画も同様です。
活字が綺麗に出てくるというのは「ディスプレイを意識しない」という観点で地味に重要でして、iPadのRetinaディスプレイもその辺の問題は解決できており、フォントが美麗に映るのがいいところです。
漫画はKindleでも良い、見開きはiPad Pro一択
漫画なんですが見開きの迫力が段違いという理由で個人的イチオシはiPad Proでした。
とりあえずKindleも悪くない
さきほどKindleの項でも説明しましたとおり、Kindleで漫画読むのは全然問題ないです。とっても綺麗ですし、軽くてライトがキツくないという利点は漫画でも発揮されます。
ただ、重箱の隅を突くようなことを言うと
- Kindleは文庫本サイズである
- 回転ができない
- 電子ペーパーなので白黒
という点が若干響いてくる点があります。以下で述べてみます。
iPad Proで見たときの見開きの迫力
はい、iPad Proで見ると見開きを1画面で全部見ることができます。これは他の端末にはできない強力なアドバンテージです。
Kindleで見るとこんなふうに半分に割れちゃうので、迫力が伝わらないんですよね。もちろんiPhoneやiPad miniのような小型端末でも一緒です。
あと、漫画は1ページあたりの眼球移動の量が少ないので(見渡すような感じで読みますよね?)、どうせ精細に描かれているのであれば絵は大画面のiPadで見たほうが良いなーという印象です。
iPadはページ切り替えの遅延が少ない
速読する方ならともかく、文庫本と漫画、1ページめくるのはどっちが早いかっていったら漫画ですよね?
Kindleでページをめくると、電子ペーパーの構造上、画面全体の更新処理をしないといけないので、一瞬待たされます。
わたしは漫画は結構次々めくって読んでいくタイプなのですが、このページめくりのディレイがちょーっとだけ気になりました(だいぶ高速化したので、神経質なだけかもですが)。
iPadはそういう待ちが無くて一瞬でめくれますので、ちょうど紙の漫画を読んでいるときのようなスピード感が得られます。
教則本、雑誌は圧倒的にiPad Pro
で、実のところ活字と漫画はKindleで十分なんですよ。見開きはちょっとだけ残念ですが。
問題は雑誌と教則本で、これについてはKindleじゃ話にならないのでiPadとか他のタブレット端末、あるいはPCのKindle(アプリ版)をおすすめします。
Kindleで雑誌・教則本はなかなかヒドい
はい、こちら、Kindleでギターの教則本を見た時です。潰れちゃって何が何だかわかりません。
もちろん、ピンチズームできるので、こんなふうに拡大することができるのですがなんか滲んでます。
文字はフォントで描画するので精密に描けるのですが、教則や雑誌のような「写真や図面主体の本」の場合、電子ペーパーの解像度と描画処理では非常に相性が悪く、こんなふうになかなか見づらくなります。
さらにピンチズームもユーザーインターフェース的な問題があって、なんか効きが遅かったり思ったように拡大してくれなかったりします。そして拡大すると一覧性が低下するので閲覧がめんどくさくて仕方ありません。
というわけでKindleで教則本や雑誌を閲覧するのはおすすめしません。
iPad Proの一覧性は最高
一方、iPad Proで同じ教則本を開きますとこんな感じ。
ほぼ紙の原本と変わらない見た目です。ズームもiPadのそれなので高速・快適・直感的に行うことができます。大画面の一覧性の恩恵を最も享受できる媒体であるといえます。
ただ、個人的に教則本に限って言えばMac/PCのKindleアプリで開くのがいいかなと思っています。ほとんどの場合練習環境と同期しているはずなので、たとえばアンプシミュを立ち上げたPCと同時にKindleを立ち上げれば、別途タブレットを置くより見やすいですし管理が楽です。
これについては個人的な最適化が影響しているのもあると思いますので、よろしければ以下の記事を御覧ください。
→【実機アンプやエフェクターは不要!PC/Macによる超コンパクトギター練習環境のススメ】
まとめ
活字はKindle、視覚要素が多く絡みそうなものはiPad、という使い分けがいいかなーと思ったので記事にしてみました。
ちなみにこの記事、「おすすめする」ものではないのはなんとなくわかって貰えるかと思います。というのは、読書体験のためにiPad Proは高すぎだろ!というのが明らかだからです。
実際わたしはiPad Proを全く別の目的で使っておりますので、完全についで運用のお陰でメリットを受けられているだけなのですが、もし同じように両方持っている人がいらっしゃいましたら、試してみてはいかがでしょうか。
(ついでに参考: 初心者向けギター教則本多すぎ問題と、個人的に結論した5冊)
いっこ言えるのは、平均点としてKindle Paperwhiteは非常に優秀です。月に何冊か読む人なら持っておいたほうが長い目で見てQoLが上がります。