フリーのスペアナプラグインはVoxengo SPANが至高。
2016/09/05

SPANは数あるアナライザープラグインの中でもかなり多機能で見やすいアナライザーです。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
目次
スペクトラムアナライザープラグイン選び
スペクトラムアナライザーのプラグイン、だいたいDAW付属のものでも事足りますし、フリーでも有償でも多くのプラグインが出回っています。
このプラグインの使い方は、言うまでもありませんが周波数帯域を可視化することでミックスやアレンジの際に処理のアタリを着けるためです。
さて、たくさん出回っていますが、たかがアナライザーといえどやっぱり快適作業のためにはいくつかのポイントを満足のするとしないのとでは結構違いが出ます。
- 視認性
- 機能性
- 動作の軽さ(重いアナライザーはさすがに聞いたことありませんが)
で、これらの要素を満足する上に有償にも劣らない高品質のフリープラグインということで、本記事では「Voxengo SPAN」というスペアナプラグインを紹介します。
プラグインのページはこちら。フリーなのでさくっとダウンロードできます。
Free Spectrum Analyzer Plugin, FFT, Real-Time [VST, AU, AAX] – SPAN | Voxengo
Voxengo SPANが素晴らしいスペアなプラグインである理由
さて、SPANが如何に良いものなのか、きわめて主観的に以下で述べていきましょう。
理由1: 画面が大きい
まずは
ほかに有名ドコロが出しているフリーのスペアナといえば、わたしは以前IK MultimediaのT-RackS Meteringを使っていました。
これはこれで悪くないんですがイマイチ画面が小さくて見づらい!特に縦の上下が。
で、SPANはこの点を解消して非常に大きな画面で表示してくれます。試しにT-RackS Meteringと比較してみましょう。
はい、一目瞭然ですね。圧倒的視認性です。もう戻れません。
理由2: レスポンスが早く見やすい
理由1の「画面が大きくていいよ」という点に加えて、レスポンスの早さというのも美味しいところです。
というのは、連続的に描画されたカーブが非常になめらかに動くので要所要所の帯域の変化が直感的に捉えやすいです。
フリーなので実際試していただくとわかるのですが、「カーブが連続的であること」「反応が早いこと」が先ほどのT-RackS Meteringと比較しても秀でており、
見やすさが作業の快適性に直結している印象です。
理由3: 多機能
で、フリープラグインとしてはかなりすごいのが機能性の高さ。
わたしはトラックに挿して個別に運用するのでそうはいってもあんまりその機能性の恩恵に授かることはないのですが、便利なのは紹介しておきます。
まずマスタリングとかバスミックスに使えるのがM/S表示ができるという点、ミッド部の帯域表示とサイド部の帯域表示が可能です。
プルダウンメニューから「Mid-Side Stereo」を押すだけでワンタッチ切り替えできます。
また、一部のミックス資料で使われることがあるRMS以外のラウドネス値として「K-System」というものがあります。
で、ラウドネスについてはこのK-System基準での表示が可能です。
K-System指針でガイドされている本はあまり聴きませんが、CROW’SCLAWさんの資料は序盤のミックスの目的を述べた項目でちらっと触れてましたね。
(参考: バンドサウンドのミックスにはCLOW’SCRAWの書籍がオススメ)
まとめ
という感じでフリーのスペアナプラグインでなんかいいのないの?という質問はVoxengo SPANがいいよ、と回答します、という程度の話でした。
ところでスペアナプラグイン、機能性の高い低いだと、さきほどのK-SystemやMS、あとマルチトラック表示(確かSPANもできます)などが上げられますが、
他になんか決定的なのあるのかな?とわたしの知識量だと思ったりします。
というのは、たとえばFLUXが出しているPure AnalyzerはGUIこそ超かっこいいですがやっぱりアナライザーなので、「何万円も出す価値ってなんなんだろうなー」と思っているのが今のところの考えです。
とりあえずSPAN使っておけば余計な悩みが一つ消えると思いますので、お探しであれば導入してみてください。