ありんこ書房

今日から使える創作ノウハウ。時々エッセイ。ゴシックカルチャー。

オーディオIFなんか要らない。「歌ってみた」を始めるなら、まずiRig Micを買いなさい。

      2016/12/06

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余計なことを考えないでお歌を歌うのに集中するならiRig Micしかありません。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

「歌ってみた」のハードルが高いように見える

ニコニコ動画の「歌ってみた」カテゴリ、もはや文化として定着して長いですね。
ニコニコ超会議なんかでも盛んに取り上げられたり、歌い手さんがメジャーデビューする例ももはや珍しくなくなってきました。
インターネットが生み出したクリエイター主体の素晴らしい時代だとおもいます。

ただ、なんだか色々準備する必要があって、
単なるカラオケをアップロードしてニコニコできるか、といったら事実難しいなーといった印象です。

本記事では、そのハードルの高さをなるべく和らげて
愉しく録音できる環境を第一に整えることを目的としたときの、1つの解答を書いてみました。

まず「ハードルが高い」という印象を受ける、いくつかの問題を把握してみましょう。

問題1: 機材が高い

ハードウェア機材はサウンドハウスが安いのは以下の記事で紹介しました。
ハードウェア機材がほしいDTMerはサウンドハウスだけ使えば良い1つの根拠

というわけで一通りサウンドハウスで揃えたときに必要なお金を試算してみます。
まず肝心のマイク。一部で話題のBEHRINGERの格安ダイナミックマイクが2,500円。

BEHRINGER ( ベリンガー ) / Ultravoice XM8500 | サウンドハウス

次にパソコンとマイクを繋ぐための機械「オーディオインターフェース」。必須と言われていますが
これが一番高くて、比較的廉価なRolandのTRI-CAPTUREを選んでも12,000円しますね。

ROLAND ( ローランド ) / TRI-CAPTURE UA-33 | サウンドハウス

次にケーブル。とりあえずサウンドハウスの格安ケーブルでいいでしょう。これが500円。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MIX030 | サウンドハウス

最後にポップガード。CLASSIC PROの安いやつでも1,200円します。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / PG16 | サウンドハウス

マイクスタンドでマイクを固定するのを忘れてはいけません。これが2,000円くらい。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MSB/SILVER マイクスタンド | サウンドハウス

合計18,200円
地方のバイト学生さんなんかだと、中々ツラいお値段ではないでしょうか。

そうじゃなくても、簡単な趣味にしては初期投資がちょっと高くつくなーという印象です。
挫折しちゃったら勿体無い感じです。

問題2: 録音の設定が難しい

お金の問題だけではありません。

わたしがDTMを始めた時の記憶ですが鮮明に残っています。
どうやったら音がなるのかよくわからなくて何日も使ってやる気がなくなるのです。
当時のわたしはパソコンの操作に自信があったのですが、このザマでした。

特に普段パソコンを使いこなしている自信のない方が、
宅録などといういきなりハイレベルな作業に取り組もうとすると
思ったような結果が出せなくて悶絶すること必至です。

特にオーディオインターフェースとマイクの接続、サンプリングレートの設定とか
オーディオインターフェースのドライバーの設定とかが特に難しいです。
今「専門用語がいっぱい出てきた」とおもわれたら既に危ないです

また、録音をするソフトウェアも用意しなければならないのですが
これまたなんだかよくわかんないのでワンフレーズ試すだけでも一苦労です。


というわけで、以上の問題によりなんだか一見ハードルが高いように見えます。
しかし2016年の便利な時代、もっと楽して安く宅録、ボーカル録音できないものでしょうか。

はい、できます。

IK Multimedia iRig Mic

IK Multimedia iRig Micというマイクがあります。
IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Mic | サウンドハウス
IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / iRig Mic | サウンドハウス

実はこいつ一本で、上記の問題を解消できます。

安い

上の画像を見るとよく見かけるマイクっぽい見た目ですが実はコンデンサマイクです
にも関わらずお値段8,100円。
BEHRINGERのさきほど紹介したやつより高いですが、こっちのほうが安く付きます。
理由は読み進めて頂けましたらわかるとおもいます。

よく「歌ってみた」でお説教されるパターンが「変なマイクで録るな」というやつで、
この変なマイクというのはSkypeヘッドセットのような「ボーカルレコーディングのために作られていないマイク」を指します。が、
iRig Micはレコーディング用途を想定されているので、このお説教についてはクリアできます。

こちらの動画でも確認できます通り、決して悪いクオリティではないでしょう?

周辺機材がついている

iRig Mic自体に以下の周辺機材が同梱しています。

  • ケーブル(iPhoneのイヤホンジャックを使います)
  • グリルボール(マイクに取り付けるタイプのポップガードの仲間みたいなもんです)

というわけでマイクケーブルとポップガード代(1,700円くらい)が浮きました。

iPhoneで録音できる

これがiRig Micのすごいポイントです。
さきほども書きました通りマイク自体はまともなコンデンサマイクなので
録音品質は高いまま作業をかなり直感的に進められます。

というわけでオーディオインターフェースが要らなくなったので12,000円浮きました。

さて、録音ですが、iPhoneアプリを使います。
IK Multimediaが出しているアプリ「VocaLive Free」をお手持ちのスマホに入れます。
1,900円の有料版もありますが、単に録音するだけならFree版で十分です。

VocaLive FREE

無料
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使い方ですが、以下の記事が非常に詳細にわかりやすくまとめていますのでご参照ください。

VocaLive: ボーカル用エフェクト&レコーディングアプリ!iRig Micと合わせて使えば完璧です! | Appbank

これを使って以下の3ステップを踏むとできあがりです。

  1. iRig MicをiPhoneにつなぐ
  2. VocaLiveの録音機能を使って録る
  3. 「EXPORT」で出力する(iTunes同期で簡単にパソコンに送れます)

試してみましたが、パソコンでがちゃがちゃやるより非常に直感的で楽です。

「歌ってみた」に使うカラオケも、iTunesを使ってiPhoneに転送したものをVocaLiveにインポートできますので
やっぱり簡単にカラオケを用意して、それにあわせて歌をうたうことができます。
※wavファイルじゃないとインポートできないので、カラオケのファイル名が「.wav」で終わっていることを確認しましょう。


というわけで、なにやら色々買ったり使い方を超勉強したりしなくても
iRig MicとiPhoneさえあればなんとかなるということがおわかりいただけましたでしょうか。

予算的なところを確認すると、普通に揃えたときは先程述べましたとおり18,200円くらいなのに対し
この方法を取るとiRig Micとマイクスタンドだけなので8,000 + 2,000 = 10,000円くらいで録音環境が揃います。
素敵ですね!

もちろんVocaLiveの使い方は覚えないといけないんですが、
パソコンで使う録音ソフト(AudacityとかReaperとかその他DAW)よりか直感的でカンタンなので
遥かにハードルが低く収まるはずです。

ちなみに補足ですが、iRig MicはAndroidでも使用可能です。
また、アプリVocaLiveもAndroid版がありますので、iPhoneに限らずスマホさえあればOKだったりします。
良い時代です。

残っている課題

はい、iRig Micを買えばとりあえずなんとかなりそうだ、という感じですが
ここまでちゃんと触れていない部分があるので一応説明しておきます。

マイクスタンドは必要

さすがに手に持って録音すると音量がブレたり雑音が入ったりしますので、
卓上のものでも立って録音するための長いやつでもいいですので、安めのをひとつ用意しましょう。
記事の最初の方で書いたCLASSIC PROのやつで良いとおもいます。

ポイントは、録音するときに背筋を伸ばした状態で録れるようにすることです。
まず声がちゃんと出ないと意味が無いので、その辺はしっかり長さを検討したほうが良いです。
座って机の上で録ったほうが安定しそうだ、とお考えになった場合は、高さ300〜500mmくらいの卓上スタンドが良いとおもいます。

吸音設備は要る?

あまりにも広くて音が共鳴する部屋だと難しいかもしれませんが、
わたしはカーテン閉めればいくらか代用できるんじゃないかなと考えています。

声は真っ直ぐ前に飛んで、壁に当たって部屋中に反射します。
これが録音のときに変な残響になって録音されてしまい、ミックスの時に問題になるのですが、
とりあえずマイクの後ろ側にカーテンがあれば音が(少しだけ)吸収されますので
実際に試してみてどう聴こえるかというところで環境によって判断するほかなさそうです。

ちなみに、スタジオ録音だと問題なく録れるはずですので
楽器店などのスタジオを利用するのはありです。
この場合、かばんにiPhoneとiRig Micだけ入れて持って行って、あとでパソコンに転送すればいいので
とっても楽ちんです。

……なんだか雑なので、この吸音の役割を果たす「リフレクションフィルター」という機材を
自作されている方の記事を紹介します。必要になったら試してみると良いでしょう。

楽器&機材 vol.5:リフレクションフィルター(自作)|LET’S BLOG! ベイベー

が、やっぱり個人的には後回しでいいんじゃないかなーっておもいます。
これ、突き詰めると防音室にしないと劇的な効果が得られないので、小手先の策を打つよりか
てきとーに済ませるほうが気が楽だからです。

【追記2016.3.24】それでも高い!

「8,000円でも高いし、コンデンサマイクなんてお高いもの要らないワ」という方、
これのダイナミックマイクバージョン「iRig Voice」というものがあります。
iRig Micが楽器の録音全般に適しているのに対し、
iRig Voiceは声に特化する代わりに価格が押さえられています(5,000円!)。
こちらでも十分じゃないかとおもいます。
ちなみにこちらはAmazonが最安値です。

こちらはカラーバリエーションがあって可愛らしいのもいいですね。
あと連携アプリやサービスの種類がiRig Micより豊富なので、もしかしたらこっちのほうが良いかもしれません。

まとめ

はい、iRig Micを使うと

  • 普通に機材を揃えるより低予算(8,000円+スタンド2,000円 = 10,000円)でそこそこのクオリティで録音できる
  • 簡単操作で録音+ボーカルデータの作製ができる

ということがわかりました。

ちなみに制作側(いわゆるmix師さん)目線だと、VocaLiveがwav出力できますので
テイクにわかりやすい名前をつけるなど、一般的な録音データのマナーを守れば
下手なことをするよりトラブルが起こりにくくていいんじゃないかとおもいました。

そもそもトラブルやミスは「わかりにくい仕組み」があるからいけないのです。
iRig Micはそれを取り払い、かつ創作のハードルを下げるという大事な役割がある機材だとおもいました。

ただどんな機材を使っても結局は自分の歌の技術が一番の武器になります。
その辺も伸ばしたい!という方は以下にボイトレ本のレビューを書いてみましたので、よろしければ御覧くださいませ。
→ 【「歌ってみた」の上達に必携。「一瞬でキーが2つ上がるボイトレ本」の驚きの練習メニュー

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