ありんこ書房

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THE BLACK SWANの煉さんと猫の虎徹くんから考察する、自分の作品をもっと知ってもらう方法

      2016/03/20

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一言でいえば「貴方の曲がもっと多くの人に知られる方法」です。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

普段より意識高めでお送りします。覚悟してください(?)。

THE BLACK SWANというバンド

「THE BLACK SWAN」というバンドをご存知でしょうか。

こちらのYoutubeにあるMVをご覧になりますとわかるように、
非常に陰鬱としたテーマと激しい音楽性を特徴とするヴィジュアル系バンドです。
不協和音の使い方が素敵なのでわたしも応援しています。

さて、このTHE BLACK SWANのドラマーをやっている「煉」さんはご存知でしょうか。
言い換えると、「捨て猫を拾って、”虎徹”と名をつけて飼っているヴィジュアル系のひと」をご存知でしょうか。
今の表現をすると、テレビなどで見た方が「あ!」と気づくかもしれません。

つまるところ、THE BLACK SWANを、ヴィジュアル系を知らないひとを「猫」で繋いだ、って凄くおもしろいとおもいませんか。

本が出る程度にコンテンツ力が高い

なんと煉さん、虎徹くんだけで出版までこぎつけてしまいました。

普通にバンドしてて出版物になる程度にバズるなんて、相当なアウトプットがないと困難です。
あるいは、何かのパイオニアにでもならないと埋もれるのが関の山でしょう。
ところがこのスピード。図らずもTHE BLACK SWANは「虎徹の飼い主のひとがいるバンド」という形で
思わぬお客さんをゲットするに至ったのです。

というわけで、何故ヴィジュアル系の垣根を飛び越えて、テレビと出版社という「大衆代表みたいなひとたち」の目に留まったのか?
その理由について淡々と考察してみました。

ギャップ萌えという鍵

ヴィジュアル系、しかもヘヴィ/ラウド系のおっかない音楽で
これまた怖いメイクをしてドラムを激しくプレイするお兄さん、という近寄りがたいイメージと、
人懐っこい子猫、という可愛らしいイメージの掛け合わせでなんだかギャップ萌えみたいな状況ができています。

もちろん、発端は煉さんがtwitterでファンの方に飼い方を聴いて回っていたのが
テレビや出版社の方の目に留まったというだけの結果論ではあるでしょう。

しかし、結果から逆に考えると、
そういう異種の要素を掛けあわせたコンテンツは、
有象無象がひしめくヴィジュアル系の中では飛び出て見えた
ということです。

コンテンツAと、そこから遠いコンテンツBの掛け算

体感的に、異種の一見相容れないコンテンツを掛けあわせたものというのは
その他大勢と比べて目立ちます

例えば、一部の企業アカウントがやたらユルいtweetをして消費者から支持を集めたり、
お硬い政治家がアニメのキャンペーンに出てきてサブカル層から支持を集めたりする例があります
(もちろん、万人受けするものではないという前提ですが)。

煉さんのパターンはこれにあたると思われます。
特にこの場合、テレビに出ることによってヴィジュアル系の外にアプローチしたというユニークな成果になっています。
前述の企業アカウントも全くその企業と関係ないネットメディアのインタビューに繋がるなどしており、
どうやらもともとのカテゴリの垣根を飛び越えるのに効果的であることがわかります。

自分たちの創作に当てはめてみる

読者の皆様は、おそらくDTMやアングラに近い方面のカテゴリに属するかとおもいます。
この現象をなんとか自分にとって上手いこと使えないか、考えてみましょう。

「ギャップ萌え」を狙う

まず、これまでで以下のような感触を得ています。

  1. あるコンテンツと全く別のカテゴリのコンテンツをかけ合わせるとバズりそう
  2. 1. の手段を取ると、自分たちの周辺を飛び越えてアプローチできそう

ということは、単純に考えると全く音楽関係ない分野で名を挙げれば
色んな所に広がってくれる=作品を知ってもらえるのではないでしょうか

たぶんなんでもいいとおもいます。以下、5秒で考えた思いつきです。

  • パンクな曲を創り、演奏するけど、半端ない読書量で書評を書きまくる
  • 攻撃的なポストハードコアでギターをかき鳴らすけど、少女趣味
  • アコギでカントリーミュージックを弾き語るけど、タトゥー入りの筋骨隆々でスキンヘッド

ポイントはギャップが大きくて元のファンの反感を買いにくいものになるとおもいます。
あとレッドオーシャン(他にもいっぱいいる)な掛けあわせも客観的に面白く無いのでビミョーです。
ですので、例えば「ロック×スポーツカー」みたいな普通に連想できそうなものとか、
最近だと「かわいい女の子×ヘヴィメタル」、も結構たくさんあるので真新しさがありません。

なんでもいいので「うわぁなんだこれ意外!」と思わせる何かがあれば良さそうです。

「ギャップ萌え」を発信する

煉さんはtwitterで積極的に飼い方を訊いて回りました。
もちろんこれは、ひとえに虎徹くんへの慈愛が為せる行動であるというのが前提です。
全く戦略的な意図はないのは明らかです。

しかし、これを、結果(出版)から淡々と考察して、一般化してみましょう。
そうすると、なんでもいいから発信しろという一言になるのではないでしょうか。
この場合、先に上げた「ギャップの方」を発信するということになります。

皆さんも経験があるでしょう、
「新曲公開しました!」がろくにRTもクリックもされないのに、しょうもないネタがやたらRTされたこと。

アレです。

アレを、自分のコンテンツへの導線にできるようにするにはどうすればいいか考えてみましょう。
ちなみに、発信しない限り周りの人からは絶対に見えませんので、いくら凄い「ギャップ萌え」があっても全くの無意味になります。

発信しましょう。手段はインターネットを使っていればなんでもいいです。

偉そうに語ってますが

はい、そろそろネタばらしすると
実はこの発想は藤原和博さんの有名な本の考え方の受け売りです。

あまりにも的確にハマっていたので、「自分の言葉で」というのを免罪符に記事にしちゃいました。

藤原さんは、こちらの著書で「100人に1人×100人に1人=10,000人に一人の逸材になれる」という発想で
多分野を極めると無くてはならない人物になれる、ということを述べています。
あるジャンルを見渡した時に抜きん出た人物になるには、色々手を出してアウトプットするのは必須といえるでしょう。

ここからはわたしの考察ですが、
逆に、1つの分野で意外性を狙ったとしても、現実として1,000人にひとりにすらなるのは難しいとおもいます。
もちろん感覚的な話です。
というのも、たとえば独自の音楽性を追求してもバンド界隈見渡したらどっかに似たようなの居ますし
音楽が普通に作れて絵が普通に描けてWebサイトが普通に組めても、技術的には凄いんですが
客観的に見ると「普通×普通×普通」で普通の存在でしかありません。

自分が目を向けてほしいもの(例えば音楽)を広めるにはどこかで個性を高めて価値にする必要があって、
そのシンプルで簡単な手段が、上記の「ギャップ萌え」戦略なんじゃないかなーという考察でした。

まとめ

どんどん話が大きくなって自分でも書いてて「あれ?」とおもったんですが
いかがでしたでしょうか。

まずわたし自身ブログという発信媒体があるくせに作品に関するコンバージョンが全然無いという点で説得力がないのですが、
いくつかの実例や書籍もあるのでいい加減なことを言っているわけではないことはなんとか伝われば幸いです。
コンバージョンが無い理由はわたしの中では明らかですし。
とりあえずわたしもできているかといえば怪しいので、今後色々考えなきゃいけないことのひとつです。

ちなみにTHE BLACK SWAN、4月末に1stアルバムが出ます。
速攻で予約したので、最初に紹介しましたMVをご覧になってビビっときた方は是非ぽちぽちしましょう。
わたしはBタイプを予約しました。

ちなみに、じゃあ動物飼うかみたいな安易な発想は身を滅ぼすことになるのは
「花咲かじいさん」を始めとした寓話が証明しています。
煉さんのパターンは、言うまでもなく惜しみない虎徹くんへの愛情があったからこその贈り物であるともいえます。

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