ありんこ書房

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Ozoneのマスタリングガイドの日本語版が公開されたよ!

   

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自分で訳そうか迷ってたんですが待ってたら出てきました日本語版。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

Ozoneマスタリングガイドとは

マスタリングスイートOzoneで有名なiZotope社ですが、公式でマスタリングガイドを出しています。

iZotope Audio Tips & Tricks | Mixing, Mastering, Audio Repair

PDFファイルなんですが、「ミックスとマスタリングの違い」とか「マスタリングの目的」に始まり、具体的な手順について解説されているのに無料という素晴らしいガイドブックです。

で、これ全部英語なので日本だと限られた人しか読むことができなかったというデメリットがあったのですが、このたび代理店が日本語版を公開しました。

Ozone マスタリングガイドブック – iZotope – 製品情報 | TACSYSTEM

内容は全く同じなんですが日本語で解説されているのでより理解しやすくなっています。また、PDF版のほかiBook版もあるので、お手元のiOSデバイスにインストールして作業時のおともにすることができます。

Ozoneじゃなくても使えると思う

内容紹介はどうせタダなのでさっさとダウンロードして個人で読んでいただくとして、「Ozone持ってないから関係ないや」とお考えの方に一点釘を差しておきましょう、なんでも使えます

Masteringの目的ややり方から書いてある

まずマスタリングの目的から書いてあります。つまりOzoneのプラグインそれ自体の内容と全く関係ありません。

9ページ「MASTERINGとは」より:

アルバムを通した一貫性

個別のトラックがアルバムを通して連続して再生される際、どのように関わり合うかという点も考慮する必要があります。そこ
に一貫したサウンドはあるのか?レベルはマッチしているか?集合体として共通の“キャラクター”を有しているか?また、少なく
とも再生が均一になされ、リスナーがボリューム調整を行う必要がないか、などが問われるのです。

また、序盤にはプラグインのインサート順序について述べられています。Ozoneを使うと楽にできるのは間違いありませんが、別に順番を揃えるだけなら別のメーカーのやつとか、フリープラグインでも可能ですよね。なのでOzoneを持っていない貴方にとっても十分に価値があります。

12ページ「3.マスタリングの基本」より:

以下の順序でエフェクトを使用するのが、筆者の個人的な好みです:
1. Equalizer (イコライザー)”
2. Dynamics (ダイナミクス)
3. Post Equalizer (ポスト・イコライザー)
4. Harmonic Exciter (ハーモニック・エキサイター)*
5. Stereo Imaging (ステレオ・イメージング)*
6. Loudness Maximizer (ラウドネス・マキシマイザー)
*これらのプロセッサはそこまで頻繁に使用しません。

プラグインそれぞれの処理について説明してある

さきほど「フリープラグインでもできるよね」という話をしましたが、EQとかコンプをバラで用意したら理屈の上では可能ですし、高級な別の有償プラグインを持っているなら、Ozone使わなくても上質なマスタリングが行えますよね。

で、「手段としてOzoneを使った場合のガイド」といった感じで、結局その個別の処理についてはこのガイドでちゃんと説明されています。
たとえばEQ処理。

26ページ「イコライザー」より:

音が濁っている場合
100から300 Hz辺りをカットしてみましょう。 [図1参照]

鼻にかかったような音がする場合
250から1,000 Hz辺りをカットしてみましょう。 [図2参照]

音が耳障りな場合
これは2,000から3,500 Hz辺りの周波数に原因があります。この帯域を数dBカットしてみてください。
(以下略)

これは一例ですが素晴らしい内容ですよね。もちろんEQに限らずダイナミクス(コンプ)、リミッターや、ちょっと直感的に解りにくいステレオイメージャーやエキサイターについても説明されています。

ちなみにステレオイメージャーやエキサイターの説明がある理由ですが、単にOzoneに収録されているからだと思います。必ずしもこれらを使わないといけないという話ではないでしょう。

その他のTips

実はまだ翻訳されていないiZotopeの公式Tipsシリーズがたくさんありますので、ついでに紹介しておきます。

iZotope公式の動画Tips

このドキュメントだけでも十分色々得るものが有りますが、iZotopeは公式動画をYoutubeで公開しているので、それと合わせて見ると更に効果が大きそうです。
10 Quick Steps to a Finished Master in Ozone | Audio Mastering Tips

それこそ全部英語なんですが、このページとYoutube動画、そしてガイドの内容を真面目に押さえたらスキルアップできるのかもしれないなー、と期待したりします。
結構腰を据えてやらないといけないので大変そうですが。

ミキシングスイート「Alloy」のガイドPDF

Ozoneのマスタリングガイドがあるように、ミキシングスイートAlloyを使ったミキシングガイドも公開されています。

iZotope Audio Tips & Tricks | Mixing, Mastering, Audio Repair

これは記事冒頭に貼ったリンクと同じですが、Alloy用のPDFへのリンクが有るのがわかるかと思います。こちらがミキシングガイドです。
で、代理店TACSYSTEMのサイトを眺めた感じこれはまだ整備されて無さそうですので、ミキシングについては頑張って英語を読む必要がありそうです。

ただ、ミックスの資料はネットにも書籍にも今や大量に出回っているので、わざわざこれを参照するまでもないかもしれませんね。

まとめ

iZotopeのマスタリングガイドが日本語化したので、これでOzoneの素晴らしい機能を十二分に引き出せそうですし、マスタリングとはなんぞや、というのを理解するハードルがぐっと下がったね素晴らしいね、という話でした。

しかし本当にいい時代です。わたしは結構前に発売された「DAW自宅マスタリング」という書籍↓

これを用いてなんとか頑張っていたんですが、最近そういう書籍は要らない気がしてきまして。

というのは、ネット経由で安く外注できるとか、人工知能にやらせればいいやとか(参考: 【全自動マスタリングサービス「eMastered」と「LANDR」を音源付きで比較してみた】)、ことマスタリングについては不自由しない環境が整いつつあるんですね。

これに加えて本記事のような充実した資料ですので、専門的で難しい要素としてのマスタリングは少しずつそのハードルを下ろしているんだろうなぁ、というような印象を受けました。

ちなみにそのガイドになぞるための最適機材はもちろんOzoneなんですが、最近ほんとに安くて19,800円くらいで買えるようです。
iZotope ( アイゾトープ ) Ozone7 | サウンドハウス
iZotope ( アイゾトープ ) Ozone7 | サウンドハウス

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