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ベース音源Organic Fingered BassとShreddage Bass2の音の傾向の違いとは?

   

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Shreddage Bassのほうがゴリゴリしていてメタル向けです。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

以前、ベース音源のいい感じのやつをまとめた記事を書きました。
(参考: DTMerが注目するベース音源4つをおおざっぱに比較してみた)

で、この記事にちらっと「Shreddage Bass 2はメタル向け」みたいな話をしましたが、具体的に何がどう違うのかの話が足りないと感じましたので、本記事でちょっと掘り下げてみることにしました。

Organic Fingered Bass(以下OFB)とShreddage Bass 2の違い

音源としての性能の話から一応おさらいします。

機能的にはほとんど変わらない

まずエレキベースとして必要な奏法はどちらの音源も十分に収録されています。

Fujiya Instruments Organic Fingered Bass [Kontakt用エレクトリック・ベースサンプリング音源] – 仕様

Shreddage Bass 2 by Impact Soundworks (VST, AU, AAX) – DETAILS

  • ハンマリング/プリング
  • ミュート
  • スライド
  • グリッサンド
  • etc.

また、スラップが無いのは両方同じです(2017年4月現在、OFBはスラップ版が別途収録予定)。
少なくともHR/HMに用いる「ギターの低音を支える」という役割にあたっては、どちらの音源も必要十分なだけの奏法と音質を備えているといえるでしょう。

演奏スタイルが指弾きなのも同様です。メタルのベースはピック弾きでアタックを強調することがありますが、Shreddage Bass 2は指です。

音域だけ異なる

ただし、Shreddage Bass 2に限りひとつだけアドバンテージがありまして、それは音域の差です。

Shreddage Bass 2 by Impact Soundworks (VST, AU, AAX) – DETAILS

The instrument’s massive 4.5 octave range starts at a sub-destroying low G up to a high C#, allowing you to play or sequence any bass part you can think of.

OFBはLowBまで収録なので5弦ベースのレギュラーチューニングを想定すればよろしいのですが、Shreddage Bass 2はなんせ6弦ベースという変態音源なので、LowBに加えてHiCが鳴るという特性があります。加えてダウンチューニングの収録もしているらしくLowGまで鳴ります

……が、HiCやLowGを使う用事ってなかなかピーキーだと思いますので、とりあえず置いといて、OFBもShreddage Bass 2もHR/HMによく使う程度の低音は鳴ると言えます。

サウンドから比べてみる

さて、それでは簡単に慣らしてみた結果から考えてみます。

アンプシミュの設定

アンプシミュですが、BIAS FXをさっと通してDIのチャネルとミックスします。BIAS FXの設定はこんな感じ(ToneCloudから引っ張ってきたプリセットですが)。

Basscmpr2
これをOFB、Shreddage Bass 2に全く同じように適用して、これまた全く同じメロディを鳴らしてみます。

鳴らしてみた

というわけでやってみました。音の比較であり特に難しい奏法を入れることもないので、一番使われやすいルート弾き〜ギターのリフに合わせたようなベースラインを想定してみました。リミッターだけ適当にかけてます。

前半がShreddage Bass 2、後半がOFBです。重ねて申し上げますがアンプシミュの設定は全く同じです。

スペクトル

聴感のほうが重要なのであんまり意味無いんですが一応スペクトルも貼っておきます。

Basscmpr

赤がShreddage Bass 2、青がOFBです。バキバキした倍音成分が多いShreddage Bass2のほうが、高域に特徴があります。OFBはふくよかな低音が特徴的です(本当は動画でお伝えするべきなのですが)。

感想

Shreddage Bassのほうがゴリゴリしている

はい、Shreddage Bassはピックアップがやたら高出力なのか素の音がすでにゴリゴリしています。アンプシミュで歪ませるとさらにその特徴が顕著になります。

先程のLowG~LowA#が素で鳴る辺りと合わせて考えると、最近の7弦ダウンチューニングを使うモダンメタルに向いていると言えそうです。

しかし、素でゴリゴリしているのが仇になるとも言えまして、指弾きだからってジャズとかファンクなどのベースがオシャレなジャンルに使ってしまうと、ちょっとやかましくて向いてない音が鳴ってしまうと思われます。

OFBはオシャレな音

OFBはそこんとこアタックのバキバキした感じはほとんどなく、オシャレに、スムースに仕事してくれる印象です。

……というか本来指弾きに期待される音ってこういうのですよね?Shreddage Bass 2が変態という可能性が高いですが、ジャンルをカバーする幅が広いのは明らかにOFBでしょう。ポップ・ロック、ジャズ、ファンク、なんでも使えると思います。

逆に、ない音は作れないとも言いまして、Shreddage Bass 2のようなパンチの有る音はそもそもOFBでは鳴りませんので、バンド編成でもラウドなジャンルをやる場合は少し力不足かもしれません。

ただ、OFBにはBuzz版と呼ばれるちょっとビビリ音が入ったライブラリも同梱されてありまして、そっちと比較するとこうなります(前半Shreddage Bass2、後半OFB)。

輪郭のゴリゴリ感が出て来たのがわかるでしょうか。それでもShreddage Bass 2のほうが攻撃的な音をしているのは面白いところです。

まとめ

Shreddage Bass 2とOFBをなるべく同じ環境にして鳴らしてみた結果、以下のことがわかりました。

  • Shreddage Bass 2はゴリゴリしていてモダンでラウドな音楽向け、ただしピーキー
  • Organic Fingered Bassはオシャレにベースとしての仕事を淡々としてくれる。オールマイティな音源

てことなので、似たような指弾きベース音源でちょっと選択を悩んでいるとしたらOFB選んどくのが無難かと個人的には思います。

わたしは両方持っているのでこの通り実験してみましたが、ジャンルがそのピーキーなやつなのでShreddage Bass 2がメインです。そんな感じで、取り組みたいジャンルに応じて選択するのが良いでしょう。

Fujiya Instruments Organic Fingered Bass [Kontakt用エレクトリック・ベースサンプリング音源]

Shreddage Bass 2 by Impact Soundworks (VST, AU, AAX)

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