ありんこ書房

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コミュ障歌い手のための、自力MIXで歌ってみたを仕上げる裏ワザ機材3選

      2016/05/02

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本来作曲に使う有料プラグインにズルできるものがあるので、これを活用しましょう。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

歌い手にはコミュニケーション能力が必須?

歌い手さんの制作過程を見ていると、わたしたちのような作曲担当と比べるとなんだか不思議な手順を踏んでいます。

  1. 歌入れる
  2. 「MIX師」さんにボーカルとオケを混ぜてもらう
  3. 「動画師」さんに動画つくってもらう
  4. 「エンコ師」さんにエンコードしてもらう

なんだか異様に分業しています。

これは、ニコニコ動画がSNS的ツナガリを重視したサービスであり、
「コミュニケーションとしての創作」という部分が強く出ているためかと思われます。

作品全体のクオリティを高める上では、分業制は最も効率よく結果を出せるので、
これはこれで良いプロセスだと思います。

しかしですね。
これは逆に言えばコミュニケーションが嫌いな人は歌い手の活動のハードルが高い(クオリティが早い段階で頭打ちする)とも言えるわけで、
ツテなり付き合いの上手さが作品に影響するというのはなんとも看過しがたいです。

「発表すりゃいいんだよクオリティなんて二の次で」と言う当事者じゃない方もいらっしゃるかもしれませんが、
ある程度のクオリティがない作品は聴き手が許してくれないという事実がありますので、
なんとしてもどうにか最低限のラインまではクオリティを上げる必要があります。

そこで、本記事ではコミュニケーション嫌い人付き合い苦手でも作品のクオリティを上げるため、
まずはMIXにおいて、「MIX師」を頼らずそれなりのレベルに仕上げる手段を紹介致します。

ズルができるプラグインを使え

必要なものはコミュニケーション能力の代わりにお金です。
コミュニケーションは才覚が求められますが、これならいくらか公平です。
アルバイトとかお年玉みたいな、そこそこ普遍的な方法で手に入れることができます。

世の中には「エンジニアのMIX技術をマネするプラグイン」というものがあり、
AudacityやReaperといった無料ソフトに読み込んでボーカルトラックに挿すだけで
一瞬でそれっぽくボーカルトラックを洗練させる
ことができます。
それらを使うことで、MIX師を頼らずとも「歌ってみた」音源をそれなりに仕上げるという考えです。

3つほどあるので順番に紹介していきます。

Waves CLA Vocals

ボカロPさんや作曲家さんの間では有名な「Waves」というソフトウェアメーカーの開発した
凄いエンジニアのミキシング技術をコンパクトにまとめたプラグインです。

本来ならEQやらコンプやらエキサイターやらで調整しなければならないボーカル処理を
6つのツマミの簡単な操作だけでそれっぽく仕上げられます。
ちなみにプリセット(あらかじめ色々調整済みの設定レシピ)もたくさん揃っているのでプリセット適用!おわり!みたいな技も(極端ですが)可能です。

音の変化の傾向としてはロック向けの派手なミックスがなされる傾向にありますので、
比較的派手派手な曲が多いボカロ曲の歌ってみたをしたい場合、非常に向いています。

使い方の詳細はこちらのブログが詳しいです。

ボーカルミックスに慣れていない人にこそ使って欲しい!!Waves CLA Vocals | どん底からの音楽生活

ちなみに、音楽制作用のツールなんてきっと高いとお考えになるかもしれませんが
CLA Vocalsは時々セールをやっていて4,000円くらいで売ってます。
ただタイミングをつかむのが難しいので、販売代理店のMedia Integrationさんのアカウントをチェックするのがおすすめです。

Waves Greg Wells VoiceCentric

CLA Vocalsの6つのツマミもよくわからないという方にはこちらがおすすめです。

こちらの動画の2:40〜が詳しいです。
3:00でプラグインをオンにするのですが、不思議な力でボーカルが前に出てきます。

方向性はCLA Vocalsと一緒で、「あらゆる難しい処理をツマミ一発にまとめた」というものですので、
MIXがわからない!とお考えの歌い手さんでもツマミを適当にいじったら終わりです。
使い方もなにもあったもんじゃありません。超簡単です。

こちらもたまにセールを行うので販売代理店のMedia Integrationさんのアカウントをチェックしながら
セールのタイミングを狙うのがおすすめです。
ただし、セールしても8,000円くらいするのでちょっと二の足を踏むかもしれません。
大きな変化が欲しいならCLA Vocalsのほうが効果が大きいですし。

iZotope Nectar Elements

さて、ここまでのプラグインで何も考えなくても複雑な処理はやってくれることがわかりましたが、
肝心のピッチ補正についてまだ不足があります。

こちらは「Nectar Elements」がおすすめです。

基本はコンプ、EQ、リバーブといったツールがひとまとめになったプラグインであり
Wavesの上記に紹介した2種と違って自分でいじる必要があります。
が、プリセットが大量にあるのでこれも「プリセット!おわり!」技を使うことが出来ます。

……これだけでも強力なのですが、Nectar Elementsが強力なのはオートピッチ補正が内蔵されている点で、
ちょっとくらいのズレなら勝手に補正してくれます。

もちろんやたらズレているとちょっと無理が出てくるのですが、
ミックスは魔法ではありませんので、それについては練習で素直にカバーしましょう。

お値段はWaves2種の頻繁なセール価格と比較するとちょっと高く、15,000円くらいです。
ただし国内定価なので、セール時期を狙えば半額くらいで買えることもあります。

まとめ

「WavesかiZotopeから出ているプラグインを使うと、歌い手一人で簡単ミックス完結!」という話でした。
個人的にはNectar Elementsのプリセット+ピッチ補正 が楽に色々できるんじゃないかと思います。

こんな風に、実はそれっぽく仕上げるプラグインなら沢山出ています。
あとはAudacityとかReaperみたいなソフトウェアに読み込んでちょっと操作するだけで
下手に人を頼るよりもスピーディにMIXを終わらせることができてしまいます。

もちろん、ガチなMIXができる人に頼んだ場合と比べると少し思い通りに行かないところもありますが、
コミュニケーションのめんどくささを一切省略できるのは魅力的だと思いませんか。

そうそう、大事な注意点として録音品質がある程度高いのは大前提です。
つまり、変なマイクを使ってレコーディングしたら、これらのプラグインは上手く働いてくれません。
これについてはオススメ機材と簡単レコーディング方法を以下の記事にまとめてありますので、合わせてご覧ください。
→ 【 オーディオIFなんか要らない。「歌ってみた」を始めるなら、まずiRig Micを買いなさい。

コミュ障歌い手に幸あらんことを!

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