480円でiPhoneをMIDIキーボードにしてしまうアプリ「MIDI Studio」が凄い

MIDIキーボードの代金すら浮かせてしまいましょう。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
目次
MIDI Studioというアプリ
今まで弊ブログでは複数の「スマホでDTMを楽にする」手段について取り扱ってきましたが、
今回紹介するアプリ「MIDI STUDIO」は、なんとMIDIキーボードになります。
わくわくしますね。
早速導入方法を説明していきましょう。
あ、そうそう、わたしの環境の関係でWindowsでも使えますがMac版の説明だけになります。
ご了承下さい。
仕組みと導入方法
原理は無線LANでMIDI信号をMacへ送信して
DAWにMIDI入力として扱わせるという仕組みです。
というわけで、MIDIインターフェースを設定します。
事前注意ですが、以下の手順はiPhoneでMIDI STUDIOを起動した状態で行って下さい。
Mac側でMIDIデバイスの下準備
アプリケーションの「ユーティリティ」内、「Audio MIDI設定」を起動します。
上部メニューの「ウインドウ」→「MIDIスタジオを表示」を選択します。
なんか出てきますので、「ネットワーク」をダブルクリックします。
更になんか出てきますので、左上の「セッション」の下にある「+」をクリックして新規追加します。
名前は適当に決めておきます。
「〜のiPhone」を選択して「接続」を押します。
成功すると右側にレイテンシが表示され始めます。
DAWの設定(Cubase)
すみません環境の関係でCubaseだけの説明です。
が、他のDAWの場合はMIDI StudioのUser Manualに全部書いてますので安心して下さい。
他のMIDIキーボードの設定となにも変わりません。
メニューから「デバイス設定」を開きまして、
先ほどAudio MIDI設定で作ったネットワークMIDI=「ネットワークセッション1」を設定します。
これだけでもう使えます。
使ってみる
ただのMIDIキーボード化アプリではありません。
ハードウェアで全部買ったら相当な金額になるドラムパッドやXYパッドも付いています。
ミキサーはよくわからないので使ってません。
鍵盤
ちょっとシンセっぽくつまみがありますが、今回の使用用途だと
MIDI信号を投げるだけなので使いません(たぶんCC?)。下半分の鍵盤がメインとなります。
ベロシティを検知しますが原理が謎でちょっとムラがあるので、
設定画面から「Sensitivity Settings」をオフにするのを推奨します。
ベロシティ固定で一気に打ち込んで、あとでマウスで修正する、というだけでも十分強力です。
ドラムパッド
どこの鍵盤とパッドが対応してるのか書いてあるので、迷うことはないと思います。
右側の三角矢印を押すと、パッドの割当が半音〜全音上げ下げできます。
ドラムの打ち込みのときに直感的で重宝します。
X-Yパッド
これ、ちょっとトリッキーでうまく試せてないのですが、
コントロールチェンジを割り当てることができます。
なので、たとえばKORGのNanokeyのようなシンプルなキーボード↓に、
これでコントロールパッドを拡張するようなことをすれば、
マウスでぐりぐりモジュレーションを書くより直感的に打ち込むことができるはずです。
レイテンシは?
ベロシティ検知が謎である以外は、iPhoneの画面でも画面検知が結構細かいので
なかなか快適に打ち込むことができます。
iPhoneからネットワーク経由でMacに接続するという特性上、
パケットのレイテンシがあるのでは?とお困りかもしれませんが、これについては問題ありません。
普通のMIDIキーボードから打ち込むときと同様の、特に違和感がない程度でした。
というかわたしの感覚だとレイテンシなんてありませんでした。
ただ、これは光ファイバー+高速無線ルータという組み合わせだからかもしれないので
もしWiMAXルータなどをお使いの方は、ひょっとしたら気をつけたほうが良いかもしれません(LANだからあんまり関係ないかも?)。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
このように、なんとiPhoneを使うとMIDIキーボードまで用意出来てしまいます。
しかも480円。先ほど紹介したnanokeyは格安のMIDIキーボードですが、
それすら足元に及ばない低価格です。ドラムパッドもあるのに。
ちらっと提案したように、既にMIDIキーボードをお持ちの方が拡張コントローラとして使う方法もありますし、
スマートデバイスのちょこんとしたアプリだからこそできる可能性があるのではないでしょうか。
機材を軽量化したい貴方にもおすすめです。