ありんこ書房

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波形の位相によるフランジや音圧の問題を5秒で解決するプラグイン「MAutoAlign」が凄い

      2016/06/19

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難しいこと考えなくてもこのプラグインを挿したら位相の問題は一瞬で全解決します。ミックス時個人的必携。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

ミックス時の波形の位相衝突問題

初心者〜中級者だとあまり意識するというか言及されている資料が少ないので知り得ない問題なのですが、波形の位相が衝突して音がおかしくなるという問題があります。

具体的には、

  • 逆相成分が衝突して音圧が減る
  • 位相ズレの衝突によるフランジング(うねり)
  • その他、音が引っ込んだり篭ったり

そもそも元の波形が原因なのでどうもEQコンプやフェーダーで解決しきれる問題ではないようで、解決方法として思いつくのはオーディオファイルをずらしたり位相動かしたりするみたいな手作業でしょうか。
でもこれ大変ですよね。第一「何がどうなってるのか理解しないと直しようがない」というのはハードルが高いので、なんとか楽したいですよね。

位相に関する話が結構重要であることは、以下の記事で詳細に説明されています。
非常にわかりやすいので是非読んでおいて下さい。

勉強記(その他) DTMerなら知らないとは言えない位相の話。

というわけで、本記事では手作業なんかしなくても、何も考えないで挿してボタン押したら位相問題を解決できるプラグインを紹介します。
話についてこれてない方がいらっしゃいましたら、次の節で具体例を示します。それで直感的にわかると思います。

「MAutoAlign」で位相問題の解決をする

本記事で問題とする波形

まず位相問題が起こるとどうなるのか?非常に典型的な例として、「ギターのダブルトラッキングを手抜きしたらLRチャンネルの波形がそれぞれ衝突してフランジングした」という例を紹介します。
こちら。

聴けばわかりますが「しゅわしゅわしゅわ」っていう変な響きが聴こえると思います。ちょうどギターのフランジャーエフェクトを挿した時のように。これはひどい。

ギターのフランジャーの原理は「元の波形に、それをわずかに遅延させた波形を重ねることでしゅわしゅわした音を作り出す」というものです。今回示しました例は、その「遅延させたような波形が重なる」という現象がLチャネルのギターとRチャネルのギターによって意図せず起こっているのが原因です。
mautoalign2
フランジングの場合波形のズレが原因なので、オーディオリージョンをちょっとつまんで動かしてもなかなか解決しなかったりしますし、録り直しもめんどくさいです。

そこで、「MAutoAlign」の出番です。

MAutoAlignの使い方

MAutoAlignを使うと、このフランジングを一瞬で何も考えずに解決できます。

まず解決したいトラックにそれぞれMAutoAlignを挿します。今回はLチャネルのギタートラックと、Rチャネルのギタートラックの2つ。
mautoalign1

そして、GUIを開いて「ANALYZE」ボタンを押します。すると、シーケンスバーが出てきてなんかトラックを解析し始めます。この「ANALYZE」ボタンを押す作業は、挿したトラック全てで行う必要があります。
mautoalign3

おしまい。なんだかよくわからない魔法がかかって、びっくりするほど綺麗にフランジングが回避されました。結果が以下となります。

ほんとに嘘みたいにフランジングがなくなっているのがお分かり頂けるかと思います。やったことは先程説明したようにMAutoAlign挿してANALYZE押しただけです。他に一切手を加えていません。

理屈

一応理屈の説明ですが、MAutoAlignはその名の通り波形を自動で整頓するプラグインです。
ANALYZEボタンを押すことで、VST3の技術を使って挿しているトラック間の位相かぶりを自動的に解析・解決します。フランジであれば位相をズラして都合よくフランジが起こらない状態にしてくれます。

フランジに限らず、逆相の衝突で音が篭もるのであればやはり少しずらして音のヌケを良くしてくれたり、順相で衝突して盛り上がっているならば抑えるような挙動も示してくれます。

ただ実際は魔法ではなくてテクノロジーなので、たまにうまくいかないこともあります。しかし、概ね今回のトラックのように良好な結果を示してくれます。

まとめ

というわけで、MAutoAlignを使うと信号処理とか波形の話が一切わからなくても位相による問題を一瞬で解決できるよ、という話でした。
わたしは真面目にミックスするときは何も考えずにこれを色んなトラックに挿してANALYZEするという荒っぽい裏技をしています。

MAutoAlignをつくっている会社であるMeldaProductionは、これに限らず大手メーカーでは作らないようなニッチな魔法を開発しています。弊ブログでは、ミックスの時に使えるマルチトラックアナライザープラグイン「MMultiAnalyzer」を紹介しました。
→ 【MeldaProduction「MMultiAnalyzer」で視覚的にEQコンプ設定を決める方法
こちらも凄く役に立つのでおすすめです。併せて御覧ください。

ただしMeldaProduction製品は国内では売ってないので、下記公式サイトからPaypalでクレジットカード使って買う必要があります。あしからずご了承下さい。

MAutoAlign | MeldaProduction

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