KONTAKTを起動するたびに一部のライブラリが消える現象の解決方法
2016/09/04

公式サイトのQ&Aにも載っていない、「KONTAKTを起動するたびにライブラリが吹っ飛んでAdd Libraryし直す必要がある」問題の解決方法です。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
目次
KONTAKTを起動するたびに「Add Library」したはずのライブラリが消える現象
Google検索で来た人はなんとなく想像ついているかと思いますが、一応これから解決する現象について説明します。
KONTAKTを立ち上げると、ライブラリタブにいろいろ音源が並んでいるかと思います。
が、ある日突然特定のライブラリがこのタブから消滅するという現象が発生することがあります。原因はよくわかりません。
こうなると厄介で、「Add Library」を押して読み込み直すととりあえず読み込めて動くんですが次に起動した時また消えてるということが起こります。
ということは音源側にいろいろ行った設定も全部消えてしまうということで、なんとか解消しないと根本的に作業になりません。
一応、この現象については公式サイトで解消方法が示されています。
KONTAKTライブラリがライブラリタブから消え続ける – Native Instruments
……なんですが試しても解消しなかったというのが今回のわたしのパターン。同じように悩んでいる方、実はいらっしゃるのではないでしょうか。
ということで、本記事では似たような現象に悩んでいる方に非公式の確実な解消方法を説明します。
ちなみに実施環境がMacなのでMac限定の説明になりますが、やっていることの根本はWindowsでも一緒なので、見よう見まねでできると思います。
KONTAKTライブラリをちゃんと読み込む方法
さきほどもいいましたが原因はよくわかりません。が、ファイルシステムをいろいろいじっているとアクセス権周りがおかしくなっていることに気づいたので、その辺をとりあえず修復するというアプローチをとってみました。結果的に直りました。
ステップ1: KONTAKTをアンインストール
まずKONTAKTのアクセス権がおかしくなっていたら駄目なので、KONTAKTをディスク上から一旦削除します。
Macの場合大量の設定ファイルを手動で削除していくという煩雑な手順が追加になりますが、下記の公式Q&Aを見ながら辛抱強くやってみてください。
MacintoshコンピュータからNative Instruments製品のソフトウェアやドライバーをアンインストールする方法 – Native Instruments
NIアプリケーションを手動でアンインストールするには、下記のファイルとフォルダを削除してください。
Macintosh HD > アプリケーション > Native Instruments > *製品名* (フォルダ)
Macintosh HD > ライブラリ > Preferences > com.native-instruments.*製品名*.plist
Macintosh HD > ライブラリ > Audio > Plug-ins > Components > *製品名*.component
Macintosh HD > ライブラリ > Audio > Plug-ins > VST > *製品名*.vst
Macintosh HD > ライブラリ > Application Support > Digidesign > Plug-ins > *製品名*.dpm
Macintosh HD > ライブラリ > Application Support > Avid > Audio > Plug-ins > *製品名*.aaxplugin
Macintosh HD > ライブラリ > Application Support > Native Instruments > *製品名* (フォルダ)
Macintosh HD > ライブラリ > Application Support > Native Instruments > Service Center > *製品名*.xml
Macintosh HD > ユーザ > *ユーザ名* > ライブラリ > Preferences > com.native-instruments.*製品名*.plist
Macintosh HD > ユーザ > *ユーザ名* > ライブラリ > Application Support > Native Instruments > *製品名* (フォルダ)
この「製品名」が「KONTAKT 5」になります。また、AAXプラグインをインストールしていない場合は「Avid > Audio > Plug-ins」に何もないなど、微妙な差異はあると思います。存在しているファイルだけ消せば問題ありません。
ちなみに他のファイルを削除するともっとおかしくなりますので、「KONTAKT 5」という名称のファイルだけ削除するように気をつけて下さい。ドラッグアンドドロップでゴミ箱に入れればOKです。
「KONTAKTをアンインストール?設定とか大丈夫?」と思うかもしれませんが、ライブラリに関する情報は削除せずにKONTAKT本体だけを手動で削除するという手続きを取っているため、あとで再インストールした際にそのままのカタチで完全復活します。安心して下さい。
ステップ2: アクセス権の修復
次にMacの機能を使ってアクセス権の修復をかけます。
……が、El Capitanだとアクセス権の修復を手動でできなかったので、下記のフリーソフト「OnyX」を使って修復します。
Yosemite以下の場合はアプリケーションの「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」→「First Aid」→「アクセス権の修復」 でできるはずです。たぶん。
ダウンロード&インストールについては省略します。起動したあと「起動ボリュームの検証」というダイアログがでますが、ひとまず「OK」を押してスキャンさせます。
起動が完了したら、「メンテナンス」→「アクセス権」を選択して、右下の「実行」を押します。15分くらいかかりますが、少し待ちます。
修復が完了するといろいろ出てきます。これで修復完了していますので、Onyxはここで閉じます。
ステップ3: KONTAKTの再インストール
さて、原因っぽいものを一通り潰したので、KONTAKTを再インストールします。下記のNative Instrumentsのリンクから「Native Access」というソフトをダウンロード&インストールしてください。
Native Access | Native Instruments
インストールしたNative Accessを起動して、Native Instrumentsのユーザーアカウントを使ってサインインします。
サインイン後に「Not Installed」の欄を見ると「KONTAKT 5 Application」というのがあるはずですので、これを選択して「INSTALL」を押下します(下記キャプチャはインストール後ですが)。
インストールが完了すると、Native Access上の表示が「INSTALLED」になりますので、KONTAKTをスタンドアロンで起動(アプリケーション→Native Instruments→KONTAKT 5)します。
わたしの場合起動するたびに「KINETIC METAL」が消滅していたのですが、初回起動時にばっちり復活していることが確認できました。
まとめ
KONTAKTをアンインストール→アクセス権修復→KONTAKTを再インストール でわたしの場合「KONTAKT起動のたびにライブラリが消滅する問題」を解決することができました。
同様の問題で迷っている方の手助けになりましたら幸いです。
公式のQ&Aに上がっている方法は「ライブラリのXMLファイルを削除して再起動」というものなのですが、これが何回やっても上手くいかないので諦めかけていたところ、偶然端末叩いたらパーミッションがおかしいことに気付きまして、これを治すいろんな方法を試した結果の結論となります。
(参考: 端末からパーミッションを確認したときの画面)
最初は単独でアクセス権修復だけかけたり手動でchownとかchgrpとかしたんですがやっぱりだめで、アプリ側からひっくり返したら直ったといった感じです。
うーん、制作のワークフローに関わる問題なので、もしソフト側の不具合なら早く直してほしいものです。。。
Native Instruments ( ネイティブインストゥルメンツ ) KOMPLETE 11 | サウンドハウス