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今日から使える創作ノウハウ。時々エッセイ。ゴシックカルチャー。

iZotope Alloy 2の豊富なプリセットを利用してミックスを覚える

   

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ミックスも楽してできたらいいですよねー。
実は楽曲の完成度を語る上でメロディやアレンジと比べると比重が少なめなので、
まずはプリセットから気楽にいきましょう。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

「ミックスがさっぱりわからん」という問題

ミックスはDTMの中でも個人的にかなり難易度が高い、というか
「感覚に依存するくせに答えが大体決まっている」という点で厄介な作業だとおもっています。

その上、「答えが大体決まっている」にも関わらず
その肝心の答えにたどり着く方法すら余りにもブラックボックスで
何をどうすればいいのかわからず途方に暮れる方も多いとおもいます。

石田ごうき氏の「音圧アップのためのDTMミキシング入門講座」に不足していること

弊ブログでは、上記の問題を上手く保管した素晴らしい書籍を1冊紹介したことがあります。

石田ごうき著「音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!」は、ミックス初心者のためにある本でした。

基礎知識はこの本を活用することで問題ないとおもいます。
しかし、石田ごうき氏の本はコンプ/EQの基礎に重点を当てており、
エキサイター等のプラグインの使い方については更なる模索が必要です。

更に、バンド編成に焦点を当てたものでもあるため、
例えばオーケストラ楽器を編集してエピックミュージックを創りたい、だとか
クラブサウンド系のEQやらの設定は?となるとやはり同じように壁にぶつかる可能性が高いです。

プリセットを用いたミックスの勉強

そこで、「プラグインのプリセットを分析する」という勉強法があります。

現在リリースされている多くの有償プラグインには、
制作を円滑にすすめるための豊富なプリセットが収録されています。

もちろんそのままでも使えるものが多いのですが、プリセットの設定に依存してしまうと
応用が利かなくなり、トラックの構成に合わせたミックスが困難になります。

というわけで、プリセットを分析して自分のものにするという勉強方法をとるのがおすすめです。
バスドラムのEQ、スネアのコンプ設定なんかは定石がある程度ありますので、
ゼロから組み上げるよりも遥かに楽に「どう設定するべきか」を考えることができます。

iZotope Alloy 2

さて、「プリセットを使ってミックスを覚える」ということを考えた時、
最初に問題になるのは「収録プリセットの種類の幅」です。

たとえばバンドサウンド向けプリセットばっかり入っていた場合、
前述したような「肝心の楽器のポイントがわからない」という落とし穴に嵌ってしまいます。
そのため、この方法を取る場合「豊富で万能なプリセットが収録されたプラグイン」が必要になります。

そこで、iZotope Alloy 2をおすすめします。
Alloy 2はマスタリングスイートOzoneで一躍有名になったiZotope社の製品です。
同社製品の中では、弊サイトではDDLYについて取り上げたことがありますね。
いい製品をつくるメーカーです。

Alloyはミキシング向けプラグインのうち「チャンネルストリップ」と呼ばれる種別に分類されます。
アナログコンソールの1chを切り取ったプラグインのことを指しますが、
Alloyの場合、EQ、コンプ、エキサイター、トランジェントシェイパー、ディエッサー、リミッターが全部一緒にパッケージングされたプラグインだとおもってください。
お得ですね!

チャンネルストリップという特性上、
プリセットには「挿す順番」もガイドされてありますので、
何をどういう順番で挿せばいいのかを(一旦は)考える必要がなくなり

  • ミックスに使うツールが多すぎて何を選べばいいのかわからない
  • どういう順番で挿せばいいのかわからない
  • どう使うと効果的なのかわからない

というような問題を回避することができます。

また、Alloy 2には多ジャンルに跨るプリセットが100種類以上収録されており、
前述の「プリセットの幅が狭くて肝心なところがわからない」という問題を解消できます。
バンドはもちろん、オーケストラやクラブサウンドまで揃っています。

プリセットごとに例えばトランジェントシェイパーがかかってたりかかってなかったり、
EQの設定なんかももちろん参考になるので、「プラグインの組み合わせ方」の勉強に最適です。

プリセットのざっくり紹介

作例を添えて紹介しようとおもったのですが、
iZotope公式とSleepfreaksさんの動画に勝てないのでやめます。

iZotope公式

Sleepfreaksさんの動画

というわけで、楽器のカテゴリをざっくり紹介してお茶を濁します。

■バンド系(クリック/タップで拡大):
アコギ、エレギ、ドラムはキットピースごと、
ボーカル、ベース、ピアノなどあらかた揃っています。定番ですね。
alloy2-2

■クラブ系(クリック/タップで拡大):
下記のキャプチャはドラムですが、マシンドラムのプリセットが豊富に収録されています。
このほか、シンセベース、パッドのプリセットも確認することができます。
バンド系プリセットと一緒に入っているので、バンドマンがなんとなくシンセ使いたい時なんか便利かもしれません。
alloy2-1

■オーケストラ系(クリック/タップで拡大):
他のカテゴリと比べると少なめですが、ブラスやストリングス、フルートなど
オーケストラ向けの古典楽器のプリセットが収録されています。
これはなかなか珍しいんじゃないでしょうか。
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■その他(クリック/タップで拡大):
なんとラジオ配信向けというおもしろプリセットがあります。
このほか、ミックスというより加工向けの特殊効果プリセットといった飛び道具も収録されています。
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おまけですが、拙作「神睡ル塔」(ゲーム音楽風)のトランペットは
Alloy 2のブラス向けプリセットをほとんど変えないで使ってたりします。
割と綺麗に馴染んだのでこれでいいんじゃないかなーっておもいます。

Kami nemuru tou : Epic/Game music by Arisaka on hearthis.at

まとめ

というわけで若干提灯記事みたいになってしまいました
Alloyのプリセットは即戦力なので、選んでよし弄ってよしです。

特にオーケストラやクラブ向けのプリセットがそれなりに収録されているプラグインは少ないので
設定例を参考にしたり実際に使ってみる上で便利だとおもいます。

ちなみに実はちょっと注意点があって、
EQカーブが結構アグレッシヴです。そんなにブーストしなくていいじゃろ、
みたいなプリセットも結構混ざっていますので、4dB以上動かしていたら少し疑ってください。
アレンジがちゃんとできていればそれらのプリセットは多くの場合2dB以内でなんとかなります
(ピーキングはまた別ですが)。

コード進行の記事に引き続き、ミックスも手抜き論に寄ってみました。
勉強も実践も楽するのがいいです。

iZotope Alloy 2
iZotope Alloy 2

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