Cubaseで、脳内で流れる曲のテンポ(BPM)を直感的にプロジェクトに反映する方法

制作の最初に「テンポの計算」を行うとスムーズです。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
目次
曲のテンポを決める
曲のテンポの決定、皆様はどうやって行ってますでしょうか。
まず脳内に曲のイメージがあって、それをDAWに落としていく必要があるわけですが
テンポはなんとなくのイメージなので、実際に「これくらいかな?」とDAWに入力すると
そのイメージと違ったりして、何度も試行錯誤する羽目になります。
楽譜と速度標語を理解できる方であれば、例えばアンダンテの128BPMなどは
なんとなく数字と実際の速さが頭のなかに入っていることと思われます。
しかし、我々楽譜読めねーよ組としては、
文明の利器を使うなりして直感的にテンポを理解できないことには話になりません。
まさか今更速度標語を暗記するわけにもいきませんし。
というわけで、Cubaseの機能を使って、
脳内イメージのテンポをそのままDAWに落としこむ方法について解説します。
「テンポの計算」機能を使ってテンポを決める手順
Cubaseには「テンポの計算」という機能があり、
これを使って直感的にテンポを決定します。
前提: テンポトラックを用意する
先に、プロジェクトに「テンポトラック」を挿入して、有効にしておきます。
「プロジェクト」→「トラックの追加」→「テンポ」を選択します。
テンポトラックが出現しますので、電源ボタンっぽいアイコンを押して有効にします。
オレンジ色になっていればOKです。
ショートカットキーの設定
「テンポの計算」機能はもともとショートカットキーが設定されておらず、
即座に呼び出せないとインスピレーションの阻害になりますので、
まずショートカットキーを設定してしまいます。
下の方に「プロジェクト」というフォルダが有りますので、その中の「テンポの計算」を選び
キーボードショートカットを設定します。
まず下準備はこれで完了です。
実際にテンポを計算してみる
さきほど設定したショートカットキーを押すと、
以下の画面が現れます。
ここで、「タップテンポを計算」を押すと
入力画面が出現します。
はい、では実際に
脳内で流れている楽曲に合わせてスペースキーをテンポよく叩いてみます。
10秒くらい叩くと、小窓に表示されているBPMの数値が安定してくるとおもいます。
というわけで、Cubaseがスペースキーを叩くペースを勝手にBPMに変換してくれました。
カンタンですね。
終わったら「OK」を押すと入力画面に戻りますので、
「テンポトラックの開始位置」を選ぶと、曲のBPMが決定します。
今回は4拍で行いましたが、
「テンポの計算」ダイアログに拍を入力する部分がありますので、
これを必要に応じて変えて頂ければ、3拍子や5拍子でもBPMを計算することが出来ます。
ただし、どうも4分音符基準のようなので、5/8拍子などを設定している場合は注意してください。
テンポチェンジはどうする?
テンポチェンジの場合ですが、
テンポチェンジしたい箇所のリージョン(MIDIとかオーディオを入力したひとかたまり)を選択して、
先ほどのように計算した後、「選択範囲の開始位置」を選ぶとその位置からスタートします。
これで任意の箇所からテンポチェンジするのもばっちりですね。
まとめ
というわけで、ショートカットキーと複合して、
インスピレーションが死なない内にさくっとプロジェクトファイルにテンポを適用する方法でした。
プロジェクトを立ち上げた直後にショートカットキーを押して、
さっさとタップテンポでテンポを決定してしまうと、余計なことを考えないで
制作に集中できるのでおすすめです。
知っているひとからしたら基本かもしれませんが、こういう生産性向上はクリエイティブなことをするにあたって重要ですね。