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Cubaseのステップ入力をグレードアップする「タイ入力」の設定

   

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ステップ入力第一主義ですが、本記事の設定は外せません。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

Cubaseのステップ入力の問題

Cubaseにはステップ入力機能が搭載されています。

ステップ入力とは、音価を設定してMIDIキーボードを叩くと
現在カーソルがある位置に、設定した音価でノートが入力できる方法です。

時間の概念がなくじっくりノートの長さを決められる点と、
MIDIキーボードの直感性の両方の恩恵を享受できるので、
鍵盤が全く弾けないひとにとって便利な機能です。
鍵盤が全く弾けないDTMerがMIDIキーボードを持つことによる3つのメリットと1つの真意

しかし、そのまま使おうとすると微妙にかゆいところに手が届かないので、
本記事ではそれを改善するための設定について案内します。

タイ入力を設定する

LogicやLiveには「タイ入力」と呼ばれるステップ入力の発展版みたいな機能があります。

この「タイ」というのは、楽譜の「タイ」と同じ意味で、音符を繋げて伸ばすアレを指します。
タイ入力とは、ある音符を入力したあと、特定の操作でその音符の音価を伸ばす機能を指します。

Cubaseは機能としてこれをサポートしていないので、
キーボードショートカットとマクロを使って擬似的に再現してみます。

参考サイト:
本記事はこちらの記事に記載されている方法をアレンジしたものになります。
Cubase/Nuendoでタイ入力 | blog

準備: 音価を操作するロジカルプリセットを作る

まずロジカルエディターを開いて、下記の設定をします。

  1. 「16分音符伸ばす」ロジカルプリセット
    macro02-1
  2. 「2倍にする」ロジカルプリセット
    macro02-2
  3. 「3連符にする」ロジカルプリセット
    macro02-3

それぞれロジカルプリセットとして名前をつけて保存して下さい。
stroke-6m

タイ入力のマクロを設定する

上記のロジカルプリセットを織り交ぜつつキーボードショートカットのマクロを設定します。
まずキーボードショートカットを開いて、
tempocalc1

「マクロの表示」を選択します。
macro1

「新規マクロ」を選択すると「New Command」というのが左下の窓に出てきますので、
適当に名前をつけます。
macro3-01

そして、以下のように順番に設定します。
先ほど作った「16分音符伸ばす」のロジカルプリセットをここで使います。

  • トランスポート – マーカー9を設定(9じゃなくてもいいですが被ると大変なので)
  • 編集 – すべて選択
  • トランスポート – カーソル位置を選択範囲の終了位置に設定
  • トランスポート – カーソル位置を前のイベントに設定
  • 編集 – カーソル位置から最後まで選択
  • ロジカルプリセット – 16分音符伸ばす(先ほど設定したやつです)
  • 編集 – 選択を解除
  • ナビゲート – Right
  • トランスポート – マーカー9へ移動

設定の方法ですが、左上の検索窓にコマンドの名前を入力して、
ヒットしたものを次々「コマンドの追加」で挿入していくと簡単です。
macro3-02

「16分音符伸ばす」を「2倍にする」「3連符にする」といった
先ほど作った別のロジカルプリセットに差し替えたバージョンも作ります。
macro5

最後に、他のキーボードショートカットのように
任意のキーボードショートカットを設定して完了です。
macro8
今回は「Command + T」でマクロが動作するように設定しました。

タイ入力を使ってみる

さて、実際に使ってみます。
まず適当にノートをステップ入力して……
macro6

さきほど設定したマクロをキーボードショートカットで呼びます。
16分音符で入力した直前の音符に対して、さらに16分音符1個分伸ばすことが出来ました。
macro7
この「16分音符1個分」というのがミソで、
連打することで、クオンタイズの音価を変えずに8分も4分も2分もさくさく入力することが出来ます。

ただし、これだけだと全音符を入力するのに猛連打する必要があったり、
三連符が一切入力できないという欠点があるため、
さきほど設定した「2倍にする」「三連符にする」ロジカルプリセットが効いてくるというわけです。

擬似タイ入力の欠点

Cubaseは機能としてタイ入力を設定しているわけではなく、
マクロで強引に解決しているだけなので、1つ欠点があります。

実は一番後ろのノートにしか適用できません。

マクロをよく見るとわかるのですが、
全選択して選択範囲の最後尾から直前のイベント=一番後ろのノートを特定して
そのノートに対してロジカルプリセットを操作するような挙動をします。

なので「あ、ここのノートもうちょっと伸ばしたいな」とかおもって手前のノートを選択して
このマクロを使うと意図しないノートが伸びます

これはちょっと課題です。
イベントの選択方法を洗練すれば良さそうなのですが。。。

というわけで時系列を戻って直そうとするとちょっと難儀しますが、
次々入力する分には有用かとおもいます。

まとめ

以上、わたしがCubaseに設定してあるけどそういえばシェアしてなかった入力手段のハナシでした。

最近のCubaseはMIDI面も非常に高機能なのですが、
どういうわけかタイ入力だけは8.5Proとなった現在も全く出来る気配がないので
個人的に実装して欲しい機能No.1です。

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