ありんこ書房

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今更訊けない、Cubaseでの打ち込みで必須の波形書き出し系基本操作3つ

      2016/09/21

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Cubaseの「MIDI→波形」に落とし込むための基本操作をおさらいします。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。

CubaseでMIDIを打ち込んだとき、MIDIの状態でそのままミックスまで行ってしまうと以下のような問題が発生します。

  • 音源起動しっぱなしなので重い
  • オートメーションが書けないのでボリュームなどのコントロールが困難
  • というかエフェクトを挿せない(最近はインストゥルメントトラックがありますが)
  • マルチ音源の場合個別に編集できない

という感じでとりあえずミックスがどうのこうの以前の問題なんですが、意外と周りの人は当然のものとして理解していて、初心者置いてけぼり案件な気がしましたので
「とりあえずこの辺押さえておけばミックスのスタートラインに立てる」という操作を紹介しておこうと思います。

Cubaseでミックスのスタートラインに立とう

はい、状況としてはMIDIトラックがいくつかある状態を想定します。「打ち込み終わった!ミックスだ!」みたいな状態ですね。

MIDI打ち込みが終わった状態

MIDI打ち込みが終わった状態

これから「よしミックスだ」という状態に持っていくための基本的な操作を紹介していきましょう。順番通りでたぶんいけます。

マルチアウトの設定をする方法

最初に事前準備の意味でマルチアウトの設定をしてしまいましょう。

音源によっては、ひとつの音源であっても複数の音源を読み込むチャンネルがあるものがあります。
たとえばGarritanの音源で使われているARIA Player。こんな感じで16チャンネル設定できます。

GarritanのARIA Player

GarritanのARIA Player

で、ですね。何も考えないでこのあと説明する波形書き出しの操作を行うと全部まとまって1個の波形になって出て来るのでまともにミックスできません。

たとえばこの音源ですと、世界の民族楽器が収録されているんですが、普通それぞれの楽器に対して個別にボリュームとかEQとか操作しますよね。

というわけで、「マルチチャンネルに対応した音源を個別に吐き出す」方法を確認しておく必要があります。

やりかたは簡単、上部のメニューから「VST インストゥルメント」を選択して……。
cubasepre2

マルチ出力したい音源を選んで、右端の「□→」みたいなアイコンをクリックして、「全出力」をクリックするだけです。

全出力を設定

全出力を設定

「全出力」をクリックして全チャネルが選択された状態になると、後述の波形出力の際に出力チャンネルを選択できるようになります。
こうしないとさっき言ったように全部1個の波形になって出て来るので、気をつけて下さい。

MIDIから波形を書き出す方法

さて、本番のMIDIから波形を書き出す作業です。

やり方はCubaseだと通常の「オーディオミックスダウン」と「インプレイスレンダリング」がありますが、普通にミックスをする場合は前者で全部波形に書き出して並べる方がやりやすいはずですので、こちらのやり方で説明します。

まず、書き出したい範囲を選択します。トラック最上部のロケーターをクリックして範囲を設定します。「Alt+クリック」で左の端、「Command(Ctrl)+クリック」で右の端を選択します。

書き出したい範囲を選択

書き出したい範囲を選択

次に、上部メニューから「ファイル」→「書き出し」→「オーディオミックスダウン」を選択します。

書き出し設定のウインドウが出てきますので、左側から書き出したいチャンネル(大体トラック名と対応しています)にチェックを入れていきます。

このとき、先程のマルチチャンネル出力の設定をしていると、以下のようにチャンネルがたくさん並んでいますので、音源の設定と対応するチャンネルに同じようにチェックを入れます。

書き出し設定

書き出し設定

たとえば先程のGarritanの例だと、音源側をよく見ると「1/2」と「3/4」というステレオ出力先が書いてあります。
この「3/4」が書き出しウインドウの「Out 3」に対応していたりします。この対応は音源によって異なりますが、音源とチャネル設定とにらめっこすればわかるはずです。

音源と出力チャンネルの対応

音源と出力チャンネルの対応

チャネル設定が終わったら、出力先フォルダとかサンプリングレート(いま作業中のプロジェクト設定と同じにすること)を決定して出力します。
このままミックスに行きたいなら「新規プロジェクトを作成」にチェックを入れてミックス用のプロジェクトを新たに作ってしまうと楽でしょう。

書き出すとこんな感じで波形トラックが並ぶ無骨なプロジェクトが誕生します。一通り鳴らしてみてMIDI時代と同じ聴こえ方になっていれば成功です。トラックごとも確認しましょう。

ミックス用プロジェクト

ミックス用プロジェクト

思ったようになっていなかった場合、チャンネルの選択やサンプリングレート設定を誤っていたり、トラックの範囲の選択を間違えている可能性がありますので、このプロジェクトを閉じてもう1回やってみてください。
上手く行っていたら、あとはトラックごとにフェーダーを動かして音量を決めたり、EQとかコンプで加工するミックス作業の始まりです。

ミックスのやり方自体は別のブログとか本のほうが遥かに詳しく書いてあるので省略します。「順番に従ってやる」なら以下の書籍が最高にわかりやすいのでおすすめです。

オートメーションを書く方法

……と言いつつ、初心者だと1点つまづきそうな気がしたのでオートメーションの書き方だけ簡単に説明しておきます。

まず、オートメーションを書きたいトラックにある「R」と「W」のアイコンをクリックして、緑色と赤色に点灯させます。Rはオートメーションの読み込み、Wはオートメーションの書き込みを許可するという意味です。

オートメーションの読み書きを有効にする

オートメーションの読み書きを有効にする

次に、同じトラックを右クリックして、「オートメーションを表示」を選択します。

オートメーションを表示させる

オートメーションを表示させる

なんか出てきますので、「ボリューム」と表示されているところを選択すると、その他いろんなパラメーターを操作できます(EQなどのプラグインをインサートしているならば、ここでパラメーターを操作できます)。

オートメーションを書きたいパラメータを選択

オートメーションを書きたいパラメータを選択

あとはオートメーションを書きます。ダブルクリックで点を置いて、2点置いてその点をドラッグすると直線が引けるので楽です。鉛筆ツールを使うとフリーハンドで書くこともできます。

オートメーションを書く

オートメーションを書く

おわったら「W」のボタンを消灯させて「書き込みしない」状態にします。
これでボリュームオートメーションだと音量の変化、EQのパラメーターだと「特定の箇所だけラジオボイスっぽくする」「だんだん歪ませて音を壊す」などの加工ができるようになります。

まとめ

以上、MIDIを書き出して波形にする方法と、マルチ音源があったときに各パートごとに書き出す方法、ついでにオートメーションの書き方でした。

Cubaseのワークフローだとこれ以外知らないのでこの方法でやってますが、他のDAWとか、あるいはCubaseを極めた人だとどうやっているのかは気になります。

これ、やり方としてはCubaseのヘルプに載っているレベルなんですが、「ワークフローに組み込まれる操作」としての話だとなかなか最初は詰まるんじゃないかと思います。
見よう見まねとか勘でやってもまず波形を綺麗に書き出す所で詰まってミックスどころじゃない……!みたいなつまづき方、わたしは少なくともやったことがあります。

同じようにしょうもないところでハマる初心者の助けにならないかと思って書いてみました。もっと最適化できるならやってみたいところです。

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