ありんこ書房

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Cubaseで簡単!ギターのコードストロークをさくっと打ち込みする方法

      2016/09/10

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ごきげんよう、蟻坂(4risaka)です。
今日はCubaseの素晴らしい機能のひとつ「コードトラック」を上手く使って
ギターストローク(コードをじゃかじゃか彈くやつ)を簡単に打ち込む方法を紹介します。
※Cubase8.5 Proを使用しています。

「ギターは弾いたほうが早い」というのが打ち込みの世界ではもっぱら謂われていますが、
「いま、この瞬間」にギターの音が欲しいひとで、かつ、ギターが曲のための手段でしかない場合、
わざわざギターのための知識収集して、ギター買って、メンテナンスコストも払って、
練習をして……という一連の行動にモチベーションを割けるか、っていったら
実際キビシイんじゃないかとおもいます。

かといって専門のギター音源は高い!
あと複雑なことをしようとすると操作を覚えるだけで手一杯!やる気なくなる!

というわけでそんな方のために打ち込みを楽に進める方法を書いてみました。
ちなみに専門の音源は一切使わず、
Cubase付属音源Halion Sonic SE 2に収録の「Strat Clean Guitar」一本でできます。

やってみよう

肝になるのはCubase7から追加された機能である「コードトラック」です。
こいつはヴォイシングも勝手に当ててくれる上にMIDIに出力できるという、
楽器弾けない+理論中途半端の駆け出しDTMer垂涎の機能となっております。

※以降、画像はクリックすると大きくなります

コードトラックの準備

というわけでまずプロジェクトにコードトラックをつくります。
トラック一覧を適当に右クリックして、「コードトラックを追加」します。
stroke-1m

次に、追加したコードトラックを選択し、
左部の「インスペクタ」から「ボイシング」を選び、「ギター」を指定しておきます。
stroke-2m

コードトラックに、ギターストロークに変換したいコードを入力します。
例では適当に Am | C | Bm7(-5) | E7 | Am としました。
stroke-3m

ギターコードのMIDI作成

予め、MIDIトラックかインストゥルメントトラックを作っておきます。
コードトラックに打ち込んだコードを選択したあと、
Optionキー(WindowsならCtrlキー)を押しながらそのMIDIトラックに向かってドラッグします。
stroke-4m

※トラックテンプレートの残骸を消し忘れて「Kontakt」とか書いてるものがありますが、無関係です。

基本形はここで完了です。
さきほどコードトラックのボイシングを「ギター」にしてあるため、
勝手にギターのボイシングでコードが組まれたMIDIが誕生します。楽ちん!
(実はちょっとボイシングが怪しい気がするんですが、それっぽいので気にしないことにします)

……ただ、このままだと全部同じタイミングで鳴るので
ギターの「じゃら〜ん」っていうアレになってない異様なストロークになっています。
次はこれを解消しましょう。

ロジカルエディターでノートをずらすプリセットを作る

メニューから「MIDI」→「ロジカルエディター」を選択して、
ロジカルエディターを開きます。

そして、以下のように設定してください。
stroke-5m

上半分:

  • フィルター対象: タイプ
  • 条件: 等しい
  • パラメーター1: ノート

下半分:

  • 実行対象: ポジション
  • 操作: 相対的なランダム値を設定
  • パラメーター1: 15〜30くらい(今回の例は15)
  • パラメーター2: パラメーター1の値の2倍くらい(今回の例は30)

設定が終わったらプリセットとして保存します。
stroke-6m
ちょっとわかりにくいですが、画像で示した場所のアイコンをクリックします。
プリセットの保存名を訊かれるので適当に決めます。
ここでは「ノートずらす」という名前にしました。

このロジカルエディターの設定を実行すると、
「選択したMIDIノートが15〜30Tick後ろにずれる」という動きをします。
先ほど組んだMIDIノートにそれぞれ適用して、「じゃら〜ん」感を出そうという企みです。

ロジカルエディターの設定をキーボードショートカットから呼び出す

stroke-7m
「ファイル」→「キーボードショートカット」を選択してキーボードショートカットの設定を呼び出します。

stroke-8m
いっぱい出てきますが、下の方に「ロジカルプリセット」という項目があるので、
探して開きます。

stroke-9m
その下に、さきほど登録したプリセット名でロジカルプリセットがあるはずです
(今回の例だと「ノートずらす」)。

作ったプリセットを選択して、右側の窓をクリックします。
キーボードショートカットを何にするか設定できますので、
窓をクリックした状態で、設定したキーボードショートカットを実際に押します

今回の場合だと、Command + Control + S を押しました。
設定されたあとに余計なキーを押すとショートカットが上書きされてしまうことがあるので、
速やかに「OK」を押して確定します。

ショートカットキーでノートをずらす

stroke-10m
先ほどコードトラックから作ったストロークを編集します。
ずらしたいMIDIノートを選択して、先ほど設定したショートカットキー(例の場合 Command + Control +S)を押すと
ちょっとだけずれてくれます。

1回じゃ物足りないと思いますので、連打して微調整します。
間違えたらアンドゥ(Command + Z、WindowsだとCtrl + Z)で元に戻せます。

ひとつずらし終えたら、カーソルキーの左右を押すと別のノートを選択できますので、
カーソルキーでノート選択→ショートカットキーでずらす を繰り返して、さくさくずらしていきます。

MIDIノートの配置的に、下から上に向かってずらしていくとダウンストローク(6弦から1弦に向かって振り下ろす弾き方)、
逆に上から下に向かってずらしていくとアップストローク(1弦から6弦に向かって振り上げる弾き方)になります。

余談ですが、このロジカルエディターの設定、もうちょっと洗練できるきがしておりますので
詳しい方いらっしゃいましたら情報ください。

コードストロークを打ち込んでみた例

というわけで、スクリーンショットにもありました
「Am|C|Bm7(-5)|E7|Am」を白玉で打ち込んだ作例です。

最初にも書きましたが、音源は
Halion Sonic SEの「Strat Clean Guitar」です。
アンプシミュレーターも一切使わずこれとMIDIだけで構成しております。

特別な音源を一切使ってないのにそれっぽくなったでしょう?
コードストロークに対応していないフリー音源と、質の良いフリーのアンプシミュを組み合わせると
音源を用意しなくてもそれなりに戦えるんじゃないかとおもいます。
この例はギター単品ですが、EQなどで更に調節してアンサンブルに混ぜるともっと自然になるとおもいます。

ノート長さを極端に短くするとカッティング、
ノートの配置をもっとばらばらにするとアルペジオ、といったように
応用は色々考えられますので、試してみてください。

まとめ

  • コードトラックでMIDIは簡単に作れる
  • ロジカルエディター+キーボードショートカットで「じゃら〜ん」も簡単に作れる

ロジカルエディターの洗練と、カッティングなどの打ち込みをもっと楽にできないか、というのが
個人的な課題です。

また、こんなふうに頑張らなくても、少し投資するとぐっと楽に入力できます。
具体的にどういう投資をするかは以下の記事で取り扱っておりますので、併せて御覧ください。
KONTAKTさえあれば使える、フリーのギター音源3選(1つは無くても使えるよ)
フリー音源とフリープラグインでメタルのギターリフを打ち込みするチュートリアル

あと、更に発展的なところになりますが、
ギターコードのボイシング(構成音の順番)を知識として習得する場合、ギタリスト向けのコードの教本がおすすめです。

Cubaseの吐き出すボイシング、さきほども申し上げましたとおり少し怪しいので、
場合によってはこういう資料を使って確認する必要も出てきます。

また、バレーコードと呼ばれるボイシングの場合、決まった音の構成をずらすだけで再現できますので、以下の記事で理屈を押さえると非常に簡単にボイシングの幅を広げられます。
先ほどのコードトラックのペーストからさらに発展したい場合は合わせて御覧ください。
→ 【ギターのコードストロークの打ち込みが捗るボイシング講座(6弦ルートのバレーコード編)
→ 【ギターのコードストロークの打ち込みが捗るボイシング講座2(5弦ルートのバレーコード編)

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