音楽理論の勉強を一旦放置して簡単に楽しくコード進行を組み立てる3つのショートカット
2016/03/20

弊ブログで何度も紹介している「コード進行組み立て法」のたぐいですが、
最近はいい時代で、複数あるのでまとめてみました。
御機嫌よう、蟻坂(@4risaka)です。
目次
コード進行をとりあえず組み立てるツールの意義
DAWやiPhoneアプリ、書籍など様々な手段で、「コード進行の組み立て支援」を行う
ツールが最近よく見受けられます。
これらのツールの意義、わたしは以下のように考えております。
- 音楽理論を真正面から勉強しなくて(一旦)良い
- アナライズの手間を省いて、他の曲の進行を学ぶことができる
- ネタ切れになったときのインスピレーション元
とくに1番の「音楽理論に習熟してから作曲」みたいなかったるいステップを一旦省略できるのは
右も左も分からない駆け出しDTMerがひとまず完成まで持っていくのに当たって
非常に重要なファクターなんじゃないかとおもいます。なにごとも愉しくないとですね。
ツールの活用で、 音楽 が 音学 になってイヤになるパターンを回避できます。
というわけで、上記の観点からコード進行の入力支援ツールを紹介していきましょう。
3つのツール
それでは、具体的にコード入力支援に使える道具を紹介していきましょう。
道具は様々な手段がありますので、以下の3種類からひとつずつ挙げていきます。
- iPhoneアプリ
- 書籍
- インターネット上のサービス
iPhoneアプリ: Chordboy
弊ブログで結構前に紹介したら思ったよりRTされて人気記事になりました。
機能の詳細は該当記事をご覧ください。
→ 楽器が弾けないけどコードを鳴らしたいひとのためのiPhoneアプリ「ChordBoy」が便利
Chordboyの特徴はなんといってもiPhoneアプリであること。
操作をして実際にコード進行を組み、音を鳴らして確認するということができます。
特に「実際に組んで聴く」のは、下記に示す書籍やインターネット上のサービスではできない操作になります。
また、本記事で紹介する3種類の中で唯一スケールの確認ができます。
特にCubase以外のDAWを使いたい初心者の方には強力な味方となるでしょう。
時々落ちるのと、MIDIを吐いてPC/Mac側に取り込む……といった
柔軟な操作については小回りが利きにくいのが難点です。
しかし、軽快な動作は作業の邪魔にならずサポートの道具としてシンプルで便利です。
書籍: コード進行・スタイル・ブック
結構出版されて長い本で、改訂版が出ています。良書です。
大量のコード進行のパターン(4小節〜8小節)を、
インターバル表記(IとかIVとか)で190ページにわたって列挙されています。
もちろんただ列挙されているわけではなく、
どの曲のどの箇所に使われており、どのような効果があるのかが
全てのパターンについて詳細に説明されています。
故に、王道から独特なコード進行まで、
名曲が渡ってきた道筋を真似て自分の個性に昇華するのに非常に有用です。
また、この手のツールでは珍しく書籍であるため、
画面から目を離してリファレンス的に使う、という使い方の場合
iPhoneアプリやインターネットを使うよりも操作が煩雑になりにくい利点があります。
あと紙は一覧性が高いので、「てきとうにぱらぱらめくってコードを探す」というワザが使えます。
したがいまして、適当にインスピレーション元を探す場合、本記事の3種の中で最速のツールになります。
Aメロで使っている進行、Bメロで使っている進行……と繋ぎ合わせると
わりとなんとかなりますので、始めたてのころはこれ1冊持っておけばいいんじゃないかとおもいます。
ただし、先にも書きました通りインターバル表記(Cメジャーだけ音階表記)なので、
キーやスケールの違いに合わせるのは自分でやる必要があります。
インターネット上のサービス: コード進行パターン表
最近twitterでホットなPast-Orangeさんのところのサービスです。
ついこの間アップデート&リリースされたPast-Orangeさんのキラーコンテンツです。
いやーこれ凄いですね。
趣向としてはさきほどの「コード進行・スタイルブック」に似ているのですが、
画面上部の「Major」と「Degree」を操作すると、AマイナーとかGメジャーとか具体的なキーで表示できます。
駆け出しのひとと、わたしのように徹底的に暗記する気が無いひとは「I→IIm7→V7」とか書かれても
今使いたいキーで何が対応するのか少し考える必要があったのですが、
一発で欲しいものが得られるので何も考える必要がありません。
また、上部メニューで開始する度数を選ぶとそれを基準にしたコード進行が出てきたり、
「コード進行・スタイル・ブック」のように名曲の使用箇所を案内してくれるのに加え、
デジタルツールならではの使い方として音源へのリンクがあって耳で確認できるのが素晴らしいですね。
ちなみにスマートデバイスにも最適化されているので、Chordboyのようにスマホで使っても快適です。
ただし、パターンの数・網羅性は「コード進行・スタイル・ブック」より少ないですので
紙の資料と併用する形が良いとおもいます。両方素晴らしいです。
まとめ
以上、今時のアプリから安定の書籍まで、
様々な便利ツールの紹介でした。
目的は「とりあえず楽してコード進行組んでみたい、知識は後で補えばいい」というものぐささんの補助です。
ひとによっては画面切り替えをしたくないからインターネットの資料は嫌だとか、
本は煩わしいからアプリがいいとか、色々な好みがあるとおもいます。
ひとまずこの3種類のアプローチのどれかを選べば、ご自分の使いやすい手段で
コード進行に関する悩みを払拭できるようになるのではないでしょうか。
ちなみにわたしは基本的に勘で適当に組んで、
たまに「コード進行スタイル・ブック」で辻褄を合わせたり確認したりしています。
理論と感覚は要所要所で併用するのがストレスフリーでいいですね。
もちろん、必要だと感じたら真正面から音楽理論の勉強をすることも時には大事ですよ!